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平成29年度入学式


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4月7日、静岡市駿河区のグランシップで、学部・大学院、短期大学部の合同入学式を開催しました。学部生648人、大学院生111人、短期大学生142人、計901人が新たなスタートを切りました。
入学式に続き、チアダンス部、アカペラサークル、ジャズダンス部のクラブ・サークル紹介を行いました。

式典の様子

誓いのことば

歓迎のことば

クラブ・サークル紹介

学長式辞

学長 鬼頭宏

静岡県立大学、短期大学部、そして大学院に入学された諸君、入学おめでとうございます。
また、ご家族の皆様には、お祝いを申しあげるとともに、ここまでお育てくださったことに対して、ご苦労さまでしたと感謝申し上げます。
本日は、静岡県知事川勝平太様はじめ、県議会、奨学金授与団体、県内大学、そして同窓会から、多数のご来賓にお出でいただいております。お忙しい折柄ご臨席賜った来賓の皆様とともに、全教職員を代表して、諸君の入学を心よりお祝い申し上げます。

本学は1987年に、静岡薬科大学、静岡女子大学、静岡女子短期大学の3校を統合して設立されました。今年、開学30周年を迎えました。これからはじまる、新しい30年に向けてスタートしたところです。
この節目の年に入学された諸君には、あらためて考えていただきたいことがあります。30年前にはなにがあったでしょうか。1987年は、前年末に始まったバブル景気が本格化した年です。バブル経済は2001年に崩壊し、「失われた20年」と呼ばれる時代が来ます。
国際政治では1989年のベルリンの壁崩壊、1991年にはソ連崩壊が相次いで起き、東西冷戦が終結しました。それにより一気に進んだ経済のグローバル化、新興国の台頭は、自由貿易のもとで、経済成長、格差の解消を期待させました。しかしこうした新しい歴史の展開の中で、中東を中心に新しいタイプの紛争が多発しています。イギリスは、ヨーロッパの恒久的な平和と協調を目指したEUから、離脱することを決めました。アメリカは新大統領のもとで、反グローバリズム、自国中心の保護主義に向かっています。期待に反して、グローバル化は、先進国のなかでも所得格差を拡大させています。日本では人口減少が大きな課題ですが、世界人口はまだ増加を続けて、2100年には112億人になると予測されています。食料、資源に加えて、地球温暖化に象徴される地球環境の悪化も懸念されます。

30年後の日本、そして世界はどのようになってしまうのでしょうか。確実なことがあります。30年後に、いま18歳の新入生は48歳になるということです。社会の担い手として働き盛りです。30歳で子供を持つとすれば、ちょうど皆さんと同年齢の子供がいることになります。30年先を憂いているわけにはいきません。30年後の世界がどうなるか、というよりも、みなさん自身はどうしたいか、を考えてもらいたいのです。
「未来を予測する最善の方法は、それを発明することだ」という言葉があります。アラン・ケイというアメリカの計算機学者のことばです。また、もうひとりのアラン、フランスの哲学者で『幸福論』を書いた人ですが、「悲観は気分に属し、楽観は意志に属す」という言葉を書き残しています。いずれにも共通するのは、目の前の困難にひるんで、憂いているだけでは問題は解決しない。将来はこうしようではないかと思い描き、それに向かって行動することが、困難を乗り越える最善の方法だ、といっているのです。みなさんには、入学を機に、ぜひ30年後の自分と、30年後の社会についてたくましく想像し、自分なりの目標を描いていただきたい。

県立大学が目指していることについてお話しします。本学は、理念として5項目を挙げています。その一つに、「地域社会と協働する、広く社会に開かれた大学」を目指すというものがあります。私はこれを「地域をつくる、未来をつくる」という言葉に置き換え、モットーとしました。地方消滅がささやかれる今こそ、県立大学が地域の核となって、アイデアを提供し、次代を担う若者を育てていかなければならない責任を負っていると考えるからです。
本学は平成26年度から文部科学省の補助金による「地(知)の拠点事業」、いわゆるCOC(Center of Community)として『ふじのくに「からだ・こころ・地域」の健康を担う人材育成拠点』に取り組んでいます。全学共通教育にも静岡を知ることを目的に、20科目にも及ぶ「しずおか学」や地域づくりに関する科目を、選択必修科目として開講しているのも、地域の未来を担う人材を育成しようという、本学のミッションの実践にほかなりません。現在では、学部の枠を越えて、異なる学部の学生のチームが地域介護などの地域課題解決への提案を行ったり、ゼミ、サークル単位で観光資源開発や地域特産物の生産に関する研究を行ったりしています。
しかしそういったからといって、私は大学を若者の流出を食い止めるダムとしてだけ考えているのではありません。もっと多くの留学生を受け入れること、本学からも諸外国に学生を送り出すことを推進します。教育と研究を通じて地域への貢献を重視する本学は、国際交流にも力を入れます。グローバルに活躍できる人材を輩出することこそ、地域を強くするものだと考えています。今年1月、「ふじのくに地域・大学コンソーシアム」が実施する「トビタテ!留学JAPAN(日本代表プログラム「地域人材コース」)」が文部科学省に採択されました。県内学生の最大2年間の留学を支援する制度です。皆さんもどんどんチャレンジしてください。海外との交流によって、自分自身と、地域を見直すきっかけになることでしょう。
 
いま世界には、ICT、I o T、AI、ロボットなどの言葉が氾濫しています。情報技術を中心に、社会は大きく変わろうとしています。Industry 4.0という言葉も生まれました。新しい産業革命だというのです。それによって、これまで存在した職業が、なくなる可能性も指摘されています。
私は人口の研究をしてきましたが、人口増加が止まる時代は、実は新しい文明が勃興する、重要な転換期だ、ということを発見しました。縄文時代後半、平安から鎌倉時代、そして江戸後期がそうでした。今、日本を含む先進国は、そのような歴史的な局面に入ったのです。30年先には、どんな時代、どんな社会が待っているのでしょうか。いや、どんな社会をみなさんは創ろうとしているのでしょうか。
幼稚園から大学まで、社会の変化にあわせて、日本の教育は大きく変わりつつあります。知識や技術を習得することだけが学習ではない。どうすれば新しい知識や技術を生み出すことができるか、主体的に学ぶことが求められています。大学は皆さんの自立を支えるために、いろいろな形で手を差し伸べ、支援します。皆さんにとって、卒業後も頼りになる生涯の母校となるように努めます。皆さんも学部の枠を越えて、教職員と一体になって、知の共同体の一員として大学生活を楽しんでいただきたい。そして「地域をつくる、未来をつくる」主人公として、大いに研鑽を図っていただきたい。健闘をお祈りします。

理事長あいさつ

理事長 本庶佑

平成29年度静岡県立大学 学部・短期大学部・大学院の入学式にあたり、静岡県公立大学法人を代表して一言お祝いを申し上げます。

新入生の皆さんご入学おめでとうございます。
また、皆さんを温かい愛情をもって支えてこられたご家族の皆様にも心からお祝い申し上げます。
本日は、川勝平太静岡県知事をはじめ多くのご来賓の皆様にご出席をいただき、厚く御礼を申し上げます。

静岡県立大学・短期大学・大学院に合格された諸君、心より歓迎いたします。

長い受験勉強から解放され、大学で自由な生活を満喫できるという喜びに胸を膨らませている諸君が多いと思います。
しかし、皆さん。皆さんが今手に入れた自由とはどういうものでしょうか。
「人は自由」と言う権利を明示的に謳ったのは、1776年に採択されたアメリカ独立宣言です。ここではまず、人は神によって平等に造られているという事から説き起し、人には生命・自由・幸福の追求の権利があると主張しています。これに大きな影響を受けて書かれたと言われているフランス革命の人権宣言では、法の下に人は自由で生まれながら権利において平等であり、徳や才能以外で差別してはならないという事などを17条にわたって、明記しております。この二つの宣言は、いずれも人は平等という考えのもとに、自由な権利を位置づけております。
しかし、私は生物学的な視点から言いますと、神によって人が平等に造られているということは間違いであると思います。皆さんがご承知のように、我々一人一人のDNAは全部異なっております。この点では、フランスの人権宣言の方が正確です。とは言えアメリカの独立宣言で、人々は生命・自由・幸福の追求の権利を持つと明確に宣言したことは、人類の歴史の中で画期的でありました。

以後の近代民主国家あるいは国民国家は、「自由・平等の権利の下に幸福を追求する」ことを目ざしました。すべての人とは言い難いですが、多くの人が幸福になる事をもとめたのです。長い間人類は、権力者の圧制に苦しめられた。その頸木から解放されようとした欲求でありました。日本においても明治維新、そして最も大きな自由を得たのは第二次世界大戦後でありましょう。世界中の多くのいわゆる民主的国家では、みずから権力者を選ぶ自由が保障されています。しかし、その結果多くの人が本当に幸福になったでしょうか。
自由という言葉から連想するのは、人々の行動の自由・居住・労働場所の自由・自由な選挙権などです。企業経済活動の自由もあり国家レベルでは自由競争貿易となります。自由貿易は今日グローバル化と呼ばれる経済の流れの中で、核心的な部分を占めております。多くの人がグローバル化は必然で良い事だと考えています。国際関係学部に入学した諸君は、グローバル化とはどういう事ととらえているでしょうか?グローバル化に関しては二つの大きな意見が現在激しくたたかわせられていることを諸君は知っていますか。
グローバリゼーションそのものが、世界の貧困問題を解決するという意見と、グローバリゼーションによって貧困問題は深刻化するという二つの見解があります。
「古典的資本主義の理念」は、経済が拡張しその成果が多くの人に行きわたり、やがて貧困問題が解決し多くの人が幸せになるというものでありました。しかし、現実はどうでありましょうか。もっとも資本主義とグローバル化で最先端を行く米国において、実は貧富の格差が最も大きいという現実に直面しております。我が国においても、規制緩和・クローバル化の進展により、急速に中間層が分断され、多くの格差にまつわる問題が生じたという見方があります。自由貿易を自由競争という考え方で推し進めると、先進国の企業は労働者の賃金をコストと考え、なるべく低くおさえ、安い労働力を求めて国外に工場をうつします。そのような事は、米国で真っ先に起こり、そして我が国でも進行中であります。
皆さんは昨年末に、米国でトランプ大統領が誕生したことに驚いたことと思います。私も驚きました。しかしその後、時間をかけて考えてみると、次第にその原因が明らかになってきました。従来の政治では、分断された貧困中間層の課題を解決することが困難だと多くの米国人が考えたのです。自由貿易によって米国では製造業が衰退し、金融業がグローバル化し巨大産業となりました。その結果、国内の格差が増大し、これ以上放置することができないほど緊張が高まっていることが大きな問題だと人々が考えたのです。

エマニュエル・トッドというフランスの社会科学者によれば、自由貿易の実験はEUですでに行われたと言っています。EUは通貨を統合し、各国の間で自由な往来と自由な競争が保障されました。その結果、勝者と敗者が明確になってきたのです。EUはドイツ帝国となったと言っています。ギリシャは、大きな債務を抱えており、敗者となったというわけです。
これから自由貿易圏を作るアジアにおいては、似たような結果が生じることが危惧されると言っています。

自由であることと平等であることは必ずしも一致しないことは明らかです。平等が機会の均等であるとしても、貧富の格差により教育の機会を保障することが出来ない状況が出来たとしたら、それは機会の均等を失う大きな社会的な問題です。私たちは、この国のなかでどれだけ多くの人たちが幸せに生きられるかという事を考える必要があります。経済活動を行う企業は企業の利益のみを追求するのではなく、従業員が幸せに暮らせるような、給与を払ってはじめて企業の社会的貢献というものが成り立ちます。労働者の賃金をコストと考え、単に安い労働力を求めるだけの企業であっては、その存在の社会的意義は薄いものとなります。

「自由と平等・幸福の追求」これらの言葉を深く考えなおして、私たち社会をどのような仕組みに作り上げていくかということが、今混迷する政治経済の中で日本の行く末を考える岐路ではないかと考えます。
皆さん是非、大学ではこのような問題を真剣に考えてみてください。
諸君の健闘を祈ります。

結びに、ご列席者の皆様のご健勝とご多幸を祈念して、ご挨拶と致します。

誓いのことば

新入生代表 国際関係学部 清水さん

春の光が暖かく感じられるこの良き日に私たちは憧れの静岡県立大学に入学することができました。
本日は私たち新入生のためにこのような盛大な式を執り行っていただきありがとうございます。
また、ただいま鬼頭宏学長、川勝平太静岡県知事、薮田宏行静岡県議会副議長、本庶佑理事長から温かく心強い激励とお祝いの言葉を頂き、新入生一同感激しております。
今日の新たな気持ちを忘れず、静岡県立大学生としての自覚と高い志を常に持ち、日々勉学に励みたいと思います。
私は将来アフリカの最貧国といわれている国の一つであるブルキナファソという国で基礎教育を普及し、国の発展に貢献したいと考えています。
聞いたことの無い名前であるという単純な理由からブルキナファソについて関心を抱くようになり、理解を深めていくうちにその国のすばらしさを知る反面、感染症、貧困、基礎教育の不足などの問題を知り、この国の発展に貢献できる仕事をしたいと考えるようになりました。
今は国際関係についての知識も浅いですが、静岡県立大学で幅広い知識を身に付け、さまざまな経験をつみ、世界視野で行動できる人間になりたいです。
またグローバル化が進む現代において、海外に目を向けることはとても重要なことだと感じています。
ここ静岡と海外の交流を促進し、静岡県の国際化をより活性化させ、海外に興味を持つ人を増やす手助けをしたいです。
本日入学を許可された901名は志す分野はそれぞれ違いますが、これからの社会の担い手となるため日々精進をしてまいります。
私たちは今日から静岡県立大学の学生としての第一歩を踏み出します。
新たな生活には不安と期待が交差していますが充実した大学生活を送るため、勉学はもちろん、さまざまなことに積極的に取り組んでいきたいと思います。
そして社会に貢献できる人間に成長することを目指します。
そのためにも鬼頭宏学長をはじめ、諸先生方、先輩方の温かいアドバイス、厳しいご指導をお願い致しますとともに、今日の決意を忘れず、日々精進して参りますことをここに誓います。

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