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卒業生の声


宮脇(木村)貴子 1999年卒業 国際赤十字社勤務(日本赤十字社より派遣)

 私は国際赤十字・赤新月社連盟、東アジア地域代表部で保健担当として日本赤十字社から北京に派遣された後、津波被災者支援活動に従事するためスリランカへ、そして災害復興支援事業のプログラム・コーディネーターとしてフィリピンに駐在していました。国際赤十字の職員として、様々な国の出身者が集まる国際機関で働くことは、多様性の楽しさもありますが、それ以上に自分なりの判断の基準、背骨を問われる厳しさがあります。私はその背骨を、静岡県立大学で養うことができました。
 学生時代に、私はフィリピン語を第二外国語として選択し、また1年間、地域開発を学ぶためにフィリピン大学に留学しました。それは、国際関係学部の先輩方、先生方が熱心に学ぶ姿から感銘をうけ、かつ留学への実際的な手ほどきをしてくれたからでした。フィリピンでは貧富の差を目の当たりにし、また海外から客観的に日本を問い直す、自分の価値判断の基準を問い直す、貴重な時でした。
 また、現在も国際的な仕事をしている先輩、友人も多く、常に刺激を受けます。こうした宝のような人々に会えたのは、一つは少人数制の大学であること、また静岡という中規模の都市で、人と人との関係が大切にされる土地であったからです。在学中、様々な援助団体、宗教家、また政治家の方と知り合い、夜を徹して話をする機会がありました。
 国際組織で働くには、常に学び続ける必要があります。学び方の基礎、大学で与えられた背骨をまっすぐに伸ばし、これからも歩いていこうと思っています。

中溝一仁 1996年国際言語文化学科英米文化コース卒業 有限会社アクセスユープラン代表取締役

 大学在学中、私は自分自身で仕事をやってみたいと思い4年次に静岡で人材派遣の仕事を始めました。仕事を行いつつ県立大学卒業後、立教大学大学院に進学、社会学を専攻して余暇活動についての研究を行いました。2000年にはパソコンの修理を行う事業を始め、その後、中古販売、出張サポートと業務範囲を広げ、2005年に法人化しました。現在も博士課程に籍を置きながら会社経営を行っております。仕事は「パソコン関連」、研究活動は「余暇活動」と異なっていますが、どちらも興味の対象という意味で、自分の中では特に矛盾していません。
 社会学に興味を抱いたきっかけは、指導教授としてお世話になった室谷哲先生の影響です。先生の専攻はアメリカ経済史でしたが、そこではアメリカの大量消費や経済発展に伴う社会のダイナミズムに触れることができました。3年次の室谷先生の授業で読んだマックス・ヴェーバー著『プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神』(岩波文庫)は難解でしたが、今でもよく記憶しています。資本主義という経済活動について、集団、文化、宗教からその端緒を捉えようとする姿勢から社会学という学問を感じとることができました。
 学生時代は自分が音頭を取って友人を集め、遊園地やバーベキュー、スキーなどにもよく行きました。2年次までは遊んでいただけですが、3年次からはそれなりに勉強もしました。また、本をたくさん読むよう心がけ、毎週8冊を目標に専門書から環境、時事、経済まで幅広い興味をもって読み進めていきました。今でもその時に読んだ本が考え方の根本になっていることころがあります。
 自分にとっての大学生活は、「勉強」と「遊び」という学生生活の二大要素?を十分に享受することができとても有意義でした。文系的モラトリアムを味わいながらも、今の自分の基礎(社会人としても、学問的にも)が県立大学にあったことは間違いありません。

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