エチオピアでのカイゼン国際会議で本学教員が基調講演


3月23日~25日にかけて、初のアフリカ-カイゼン知見共有セミナーがエチオピアの首都アディスアベバでJICA(国際協力機構)とエチオピア政府の共催により開催され、国際関係学部の島田剛准教授が基調講演を行いました。

基調講演に立つ島田准教授

このセミナーにはアフリカ12カ国から参加者が集まりました。12カ国はカメルーン、ガーナ、ケニア、タンザニア、チュニジア、ザンビア、ボツワナ、コンゴ民主共和国、エジプト、セネガル、エチオピア、AU(Africa Union)で、主に日本の品質・生産性に係るマネジメント手法、「カイゼン」の導入を目指す政府の推進機関の関係者です(各国の産業省や政策立案・執行に携わる関係者など)。また、アフリカ向けに研修を実施しているマレーシア(マレーシア生産性公社)からもオブザーバー参加があったほか、エチオピア、ガーナ、ケニア、タンザニアからのマスコミも取材に駆けつけ、100名以上がセミナーに参加しました。

初のアフリカ-カイゼン知見共有セミナー

セミナー冒頭、エチオピアの公共サービス・人材育成省の国務大臣Mr. Adamu Ayana及び鈴木量博・駐エチオピア日本大使からの挨拶があった後、島田准教授が「産業政策としてのカイゼンーアフリカの経済構造転換を目指して」と題して基調講演を行いました。

鈴木・駐エチオピア大使、アダム・アヤナ大臣、島田准教授、
会場には12か国100名が詰めかけた

講演の中で、島田准教授はアフリカの経済構造転換が必要な理由として三点あげました。第一に、今後、若年層の大幅な人口増加が見込まれており、雇用を生み出せなければ政治的な不安定要因になりうること。第二に、人口を吸収すべき国内の製造業が減少していると同時に、輸入のための貿易セクターの増加が同時進行しており増加する人口を吸収できる状況ではないこと。第三に、雇用の多い農業は生産性が低く、雇用の少ない鉱業は生産性が高いなど経済全体でアンバランスになっていること。
その上で、どの国でも99%以上の企業は中小企業であり構造転換の鍵を握ると述べました。特に、中小企業を、成長の著しい産業(エチオピアであれば靴や、花きなど)とどのように連関を作りながら産業を成長させるかが持続的な成長には必要であり、カイゼンはそのための産業政策の一つのツールになり得ると日本の過去の事例と、現在、実施中の中南米のカイゼン・プロジェクトの実証研究に基づいて報告をしました。
このセミナーの様子はエチオピアのニュースで取り上げられた他、エチオピア、ケニアなどの新聞でも報道がなされた。

<新聞報道についてはこちら>
・エチオピア ・ケニア

この、カイゼン知見共有セミナーは、TICAD V(第5回アフリカ開発国際会議)の横浜行動計画2013-2017で発表されたカイゼン分野の支援策の一つで、アフリカ諸国における生産性向上推進機関のネットワーク化を実現するための活動として行われたものです。
JICAは、アフリカに対して、2006年にチュニジアで技術協力プロジェクトを開始して以来、エジプト、エチオピア、ケニア、タンザニア、ザンビア、ガーナ、カメルーンに対してカイゼン分野の支援を行ってきました。また、マレーシアにおける第三国研修や日本での課題別研修等でもアフリカから多くの研修員を受け入れています。

(出典:JICA(2016)より)

【関連ニュース】
国連総会のサイドイベントに国際関係学部教員が登壇(2015年10月2日)
スティグリッツ教授との共同研究 コロンビア大学出版会より出版(2015年9月24日)

【関連リンク】
KAIZEN Knowledge Sharing Seminar(別ウィンドウで「JICA」のサイトが開きます)
Defending the developmental approach(別ウィンドウで「The Reporter(エチオピアの新聞)」のサイトが開きます)


(2016年4月4日)