外洋の深海底堆積物に超低栄養生命圏を発見(県立大など5機関共同)


静岡県立大学 薬食生命科学総合学府 環境科学専攻の 光延 聖 助教らは、米国ロードアイランド大学・海洋研究開発機構・東京大学・広島大学・筑波大学などと共同で、海底掘削の国際プロジェクトである統合国際深海掘削計画(IODP)第329次研究航海にて、世界で最も有機物濃度が低い海域で知られる南太平洋環流域の海底を米科学掘削船「ジョイデス・レゾリューション号」で掘削しました。同航海により採取された堆積物試料を分析し、世界各地の海洋堆積物の堆積速度や酸素濃度等に関するデータと比較した結果、全海洋の約4割の範囲を占める外洋環境において、表層から1億年を超える海洋地殻(玄武岩)直上までの全ての堆積物に酸素が存在していることを世界で初めて実証しました。さらに、それらの酸素に富む堆積物環境に、きわめて代謝活性が低い好気性の微生物が生息する「超低栄養生命圏」が存在することを発見しました。

本発見は、海洋および地球内部における元素循環や生命圏が、これまで考えられてきたよりも広がりをもつことを示す、極めて重要な研究成果です。また、海洋地殻まで酸素が到達していることは、堆積物環境だけでなく地殻岩石内にも好気的微生物が生息しうることを示しており、今後の海底下生命圏研究の方向性を考える上でも大きな意味をもつ研究成果といえます。

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(2015年3月17日)