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薬草園歳時記(3)5月(2) 蒟蒻の花


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蒟蒻の開花(薬草園)(撮影:山本羊一)

 蒟蒻の花は、4年以上作付けされた芋に咲くので珍しい。蒟蒻芋は1年芋、2年芋、3年芋とあって、産地では3年栽培し、3年芋を出荷し、洗浄後、薄くスライスして乾燥させて製粉する。蒟蒻工場では蒟蒻粉を練り、石灰の粉を混ぜて煮て蒟蒻となる。蒟蒻芋(蒟蒻玉)の生産地では、3年栽培した球茎を秋に収穫するため、翌年の春に花を咲かせる姿を畑で見ることは珍しいということになる。
 蒟蒻の花は、5月の中旬から6月上旬に、紫がかった海老茶色の変わった形の花が咲く。丈が約1メートル30センチになる。花が終わってから葉が地下から出て来る。
蒟蒻は春に太い花茎を1m位伸ばす。頂上付近の紫がかった海老茶色の仏炎苞の中に本当の花が存在する。その花から悪臭をだし、腐敗臭を好む昆虫達に受粉を助けてもらっている。葉は開花時にはふつう出ない。花茎がしおれてくると地下から出て来る。
(注:仏炎苞(ブツエンホウ)とは、水芭蕉では白い部分、花弁の様にみえるが、大型の苞のこと。苞はバナナにもあり、花の根元に着く小さな葉の様なもの。)

「蒟蒻植う」は晩春の季語である。
「蒟蒻の花」は初夏の季語である。
「蒟蒻掘る」は初冬の季語で、蒟蒻玉、蒟蒻玉掘る、蒟蒻玉干す、蒟蒻干すなどの傍題がある。
「蒟蒻氷らす」は晩冬の季語で、氷蒟蒻、氷蒟蒻造るなどの傍題がある。

蒟蒻を掘り散らしたる遠嶺かな  古舘曹人

 蒟蒻は独特の食感を持ち、一旦凝固させたコンニャクは水溶性を持たず、強い弾力を示す。
カロリーは300 g(1枚)で21キロカロリーと、非常に低い。蒟蒻のおでんに2gの練り辛子をつけた場合、練り辛子の方がカロリーは高い。
 蒟蒻を食用とする地域は、日本、中国、ミャンマーなど、アジア各国である。貴州省、雲南省、四川省などで少数民族が多い地域でよく食される。それらの地では「魔芋」「魔芋豆腐」という名称のほうが一般的である。
 英語では「Devil's tongue(悪魔の舌)」と呼ばれるが、和食ブーム、低カロリー食品として欧米にも広がりつつある。しらたきが健康パスタとして流行したこともある。
 蒟蒻芋の2018年度の日本での収穫量は55,900t。主産地は群馬県 (93.2%) で、第2位栃木県 (2.7%) 、第3位茨城県 (1.4%) であり、約97%が北関東で生産される。

下仁田ジオパークのキャラクター「にゃくっち」と「ねぎ坊」

 群馬県西部の下仁田ジオパークのキャラクターは、「にゃくっち」と「ねぎ坊」である。蒟蒻と下仁田葱が特産で、下仁田の大地の恵みを愉しむことができる産物である。
「にゃくっち」は、2001年、蒟蒻の町下仁田を宣伝するためにと、町内の小中学生を中心にアイデアを募って誕生した。所属は、下仁田こんにゃく夏祭り実行委員会と下仁田町蒟蒻消費拡大推進協議会である。「ねぎ坊」は、名産の下仁田葱(殿様葱)をモチーフにしており、所属は下仁田町商工会青年部である。

蒟蒻掘る河岸段丘上位面  和夫


 このエッセイについて、薬学部附属薬草園の専門員、山本羊一さんに多くの貴重なご意見をいただいた。記して謝意を表する。


薬学部の薬草園サイトはこちらからご覧ください。
https://w3pharm.u-shizuoka-ken.ac.jp/~yakusou/Botany_home.htm

キャンパスの植物は、食品栄養科学部の下記のサイトでもお楽しみいただけます。
https://dfns.u-shizuoka-ken.ac.jp/four_seasons/

下記は、大学外のサイトです。
静岡新聞「まんが静岡のDNA」の記事でも薬草園を紹介しました。
https://www.at-s.com/news/article/featured/culture_life/kenritsudai_column/742410.html?lbl=849

下仁田ジオパークのウェブサイトは下記です。
https://www.shimonita-geopark.jp/

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