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令和3年度入学式および令和2年度入学式を開催しました


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新入生、新2年生 入学式

4月8日、静岡市駿河区のグランシップで、令和3年度学部・短期大学部・大学院の合同入学式を開催しました。また昨年度、新型コロナウイルス感染症の影響で挙行できなかった、令和2年度入学生対象の合同入学式も午後に執り行いました。

入学式は、新型コロナウイルス感染症対策のため、学生のみの出席となりましたが、令和3年度入学の学部生684人、短期大学生117人、大学院生158人、計959人が希望を胸に新たなスタートを切りました。
尾池和夫学長は「これからの世界では、生涯健康を維持しながら、生涯学習を繰り返し、常に新しい知識を得ていくことが大切です。大学では、生涯、学習を続けることができる能力を身に付けてほしい」と式辞を述べました。
新入生を代表し、食品栄養科学部の井嶋美羽さんが「さまざまなことに挑戦し、視野を広げることで社会に貢献できる人間に成長できるよう努めます」と抱負を語りました。

続いて午後に執り行われた、令和2年度入学生対象の合同入学式では、尾池学長が今年3月末に退任した鬼頭前学長の式辞を代読し、鬼頭前学長の入学生に対する思いが伝えられました。また、薬学部2年の鈴木浩章さんは、「1年遅れの入学式を迎えられ、うれしく思う。不安が多かった1年間を糧に、大学生活を実りあるものにする」と誓いの言葉を述べました。

入学式の様子

式辞を述べる尾池学長

誓いのことば(食品栄養科学部1年の井嶋美羽さん)

誓いのことば(薬学部2年の鈴木浩章さん)


令和3年度入学式

誓いのことば

春の暖かい光が感じられるこの良き日に、私たちは憧れの静岡県立大学に入学することができました。新型コロナウイルスの流行により入学式を行えるのか不安な気持ちもありましたが、本日入学式を行えたことを心から嬉しく思います。本日は私たち新入生のために、このような盛大な入学式を執り行っていただき、誠にありがとうございます。

また、ただいま尾池和夫学長、静岡県知事川勝平太様、県議会議長山田誠様から、暖かく心強い激励とお祝いのお言葉をいただき、新入生一同感激しております。今日の新たな気持ちを忘れず、静岡県立大学の学生としての自覚と高い志を常に持ち、日々の勉学に励みたいと思います。

私は将来、管理栄養士となり、栄養指導ができるようになりたいと考えています。体を作る大事な要素であり生活の一部である食事という観点から病気にならず健康な体を保つためのサポートが出来たらと思います。また、食習慣は子供のころから作られていくものなので、特にこれから大人になっていく世代が将来健康でいられるように食事の大切さを伝えていきたいです。

大学では知識の習得だけではなく、臨地実習などの職場体験や卒業研究などを通して学んだ知識を社会に出て実際に活用する力も身につけたいと思います。

私たちは、今日から静岡県立大学生としての第一歩を踏み出します。新しい生活が始まることへの不安とそれ以上の期待を胸に、勉学はもちろんのこと新たな出会いを大切にして大学生活を実りのあるものにします。そして様々なことに挑戦し視野を広げることで社会に貢献できる人間に成長できよう、努めます。そのためにも尾池和夫学長を始め、御先生方には厳しいご指導を、御先輩方には温かいアドバイスをお願いいたします。

本日入学を許可された私たち959名は、志す分野はそれぞれ違いますが、これからの社会の担い手となるため、今日の決意を忘れず、日々精進して参りますことをここに誓います。

新入生代表
食品栄養科学部栄養生命科学科
井嶋美羽

学長式辞

静岡県立大学短期大学部に入学の117名、学部に入学の684名、大学院博士前期課程、修士課程に入学の122名、博士後期課程、博士課程に入学の36名の方々、ご入学まことにおめでとうございます。静岡県立大学の役員、教職員を代表して皆さまをキャンパスに歓迎します。ご家族の皆さまにも、遠隔でのご参加ですが、こころからお祝い申し上げます。

皆さんの中には、今年初めて選挙権を持つ方もいます。政治に関心を持ち、ニュースを読み、自分の考えを持ち、選挙を通して政治に参加する意識を持っていただきたいと思います。その際、2次的な情報源に偏ることなく、しっかりした新聞、公共放送の発信するニュースに接することが大切です。マスメディアの質を自ら判断することが大切です。

大学生にはさまざまな特別の権利があります。当然ながら学習する権利は基本であり、学習は義務であるとも言えます。大学では、多くの教員が研究成果をもとに常に新しい知識を蓄え、皆さんの学習を支援します。授業では教員から蓄積された知識が解説されますが、ニュースと同じで、自ら原著論文を読み、理解を深めてください。そして、そこから生まれた疑問を、小さな疑問であっても大切にしてください。その疑問から未知の世界に入っていくことができます。そこから時には新しい学問の分野が生まれ、育てられます。

皆さんは今日から、この大学で世界に目を向けながら、それぞれの未来に夢を描き、学習を始めます。静岡県には最高峰の富士山、駿河トラフの深い海、豊かな大地の里山と都市があります。その大地の仕組が理解していただけるように、私も地球科学者として知の蓄積を紹介していきたいと思っています。大学では、人類の知の蓄積を熟知した教員がいて、直接逢うことができるのが皆さんの特権です。大いにそれを利用して、研究成果を学ぶ機会を作ってください。

大学生の特別な権利は、学習の他にもあります。例えば、さまざまな学生割引の制度があります。公共の乗り物の割引を使って、できるだけ多くの地域に出かけてください。そして大自然の景色の中で、独りでマスクを外して歩くことをおすすめします。感染症対策を利用して人生を愉しむ方法の一つです。
静岡県には多くの河川があります。それらの河川敷を利用してたくさんの鯉のぼりを空に泳がせる企画があります。例えば静岡県中部では、島田市川根町家山の桜トンネルが知られています。今、満開の桜並木ですが、大井川を渡って鯉のぼりが泳ぎます。藤枝市の蓮華寺池(れんげじいけ)公園には間もなく見事な藤が見られますが、その池に鯉のぼりが渡されます。静岡市駿河区登呂の高松浄化センターの鯉のぼりもあります。

伊豆半島ユネスコ世界ジオパークは、「南から来た火山の贈りもの」というキャッチフレーズで知られる、日本列島に60万年ほど前に連結した火山群の大地の公園です。ジオパークの大地の成り立ちが分かる見どころを「ジオサイト」と呼びますが、それらを巡って伊豆半島の成り立ちを知って、地球の営みを身近に感じることができます。

県立大学は静岡県という地域に貢献する大学であることを使命と思っています。その具体的な仕組みとして産学連携や地域連携の企画が実行されます。授業を通して、またプロジェクトに参加して、社会実装という形で、それを体験してほしいと思います。その体験が卒業後の皆さんの財産になります。

これからの世界では、生涯健康を維持しながら、生涯学習を繰り返し、常に新しい知識を得ていくことが大切です。大学では、生涯、学習を続けることのできる能力を身につけてほしいと思います。社会人が学習することを支援するのも大学の役目です。国策としても、職業に必要な知識やスキルを、生涯を通じて身に付けるための社会人の学び直しの推進など、人生100年時代を見据えた生涯学習の推進に取り組んでいます。生涯学習を続けるためには、例えば、自国語を磨き、国際語としての英語をマスターし、できればもう一つの外国語を学ぶことを私はお勧めします。

キャンパスの中も、時間を作って観察してみてください。小鹿キャンパスは、草薙キャンパスから約5km離れた街中にあります。近隣には静岡済生会総合病院や特別支援学校、商店街があり、学生が暮らしやすい環境です。

草薙キャンパスは、駿河湾を一望する標高307mの日本平の北の麓にあります。富士山が見渡せる丘の上に、本学のほか、静岡県立美術館があり、教育と文化の地域となっています。学生ホール、講堂、図書館がある半円形の広場に「コミュニティプラザ」を設けています。

さらに上へ行くと、大学附属の薬用植物園があります。薬学部での学習に必要な植物の栽培、収穫、研究を行いながら、広く一般の県民などに生涯学習の場を提供することを目的に、1989年、静岡県立大学の開設と同時に設置されたもので、栽培植物約800種があります。一般にも開放しており、見本園、温室は見学自由です。見本園の植物には、植物名、学名、科名、薬局方などの名称、利用部位、利用目的、成分、産地、原産地が記されています。植物の中には猛毒のものもあるということも、そこで学んでほしいと思います。今、薬草園の桜、通草、翁草などが、皆さんを歓迎して咲いています。学長のブログでも、それらを紹介したいと思っています。薬草園のサイトで今月の花の紹介などを見て、ときには大学内の見学コースに入れてみてほしいと思います。

皆さんは、静岡県というすばらしい環境の中で、これからの学園生活を大いに愉しんでほしいと思います。在学の期間はあっという間に過ぎていきます。学習とともに大いに静岡県を歩いて、その魅力を世界に向かって発信する人となって卒業していただきたいと思っています。
感染症拡大の中で、4月5日には学生向けの一斉メールで注意喚起を行いました。感染症を拡大させないための具体的な知恵を、皆さんにお伝えしたいと思います。
まず、ご自分がウイルスを持っていると考えてください。感染させないために、マスクをして人との距離を保ちます。物に触るときには手を消毒します。今の新型コロナウイルスによる感染は、首から上の鼻、喉、目、たまに耳から入ったウイルスが粘膜に付いて起こります。自分が感染しないためには、首から上に触れる直前に手指を消毒します。

その消毒の仕方が大切です。よくレストランの入口でアルコール消毒し、着席してからマスクを手で取る人がいますが、マスクにウイルスが付いていますから意味がありません。マスクを外した後、手指をアルコール消毒します。アルコール消毒の要点が3つあります。まず、アルコールの濃度が70パーセント以上であることが必要です。次に手が乾いていることが重要です。濡れているとアルコールが薄まるからです。3つめに、アルコール消毒して15秒後になってウイルスが1000分の1に減るということが重要です。その15秒を測るために、「ハッピバスデーツーユー」を1回唱います。これらを必ず守ることで自らが感染しないようにしてください。

感染症の拡大の中で、感染させないように、また感染しないように、緊張感をもって対処しながら学習していただきたいと思います。心身の健康に充分留意され、学園生活を謳歌してくださるようにと祈り、私のお祝いの言葉とします。
入学おめでとうございます。ありがとうございました。
静岡県立大学学長 尾池和夫

令和2年度入学式

誓いのことば

春の花々が咲き、野山の草木も一斉に芽吹き始めたこの良き日に、1年遅れの入学式を迎えられることを嬉しく思います。この1年は、新型コロナウイルス感染症の影響で、本来の大学生活を送ることができず、多くの学生にとって不安の多い年でした。今までに経験したことのない遠隔授業、友人とのコミュニケーションを直接とれない毎日など、学生にとって当たり前の生活をすることができませんでした。私は世界中で起こっている感染拡大が一刻も早く収束し、本来の大学生活が送れることを願っています。

今日の新たな気持ちを忘れず、静岡県立大学生としての自覚と高い志を常に持ち、日々の勉学に励みたいと思います。

私は将来、薬剤師として地域医療に貢献したいと考えています。日本では少子高齢化が進み、在宅医療の必要性が益々高まっています。また、日本に住む外国人が増えていることから、英語で服薬指導をする機会が増えてくると思います。そのような多様なニーズに応えるためにも、薬学だけではなく、幅広い分野の知識を身に付けていかなければなりません。多くの講義や、病院、薬局での実務実習、卒業研究などを通して医療現場で求められる基礎から実践にいたる幅広い知識や技能を身に付けていきたいと考えております。

まもなく、新年度の講義が始まります。不安の多かった昨年度を糧として、新たな出会いや、恵まれた環境で学ぶことへの喜びを大切にし、大学生活を実りあるものにします。勉学はもちろん、様々なことに挑戦し、社会に貢献できる人間に成長することを目指します。
そのためにも、尾池和夫学長を始め、諸先生方には厳しいご指導を、諸先輩方には温かいアドバイスをどうかお願いいたします。

今年度より2年生となる私たち884名は、志す分野はそれぞれ異なりますが、これからの社会の担い手となるべく、今日の決意を忘れず、日々精進して参りますことをここに誓います。

2年生代表
薬学部薬学科
鈴木浩章

学長式辞

静岡県立大学短期大学部に入学された121名の方々、学部に入学された647名の方々、大学院博士前期課程、修士課程に入学された86名の方々、博士後期課程、博士課程に入学された30名の方々、ご入学まことにおめでとうございます。静岡県立大学の役員、教職員を代表して皆さまをキャンパスに歓迎します。ご家族の皆さまにも、遠隔でのご参加ですが、こころからお祝い申し上げます。

皆さんが入学された2020年4月には、新型コロナウイルスによる感染症の拡大の中で、入学式を挙行することを断念しました。まだ感染症の拡大が続いていますが、一方では対策の知恵も蓄積され、教職員の多大の努力のもとで、あらためて今回入学式を実施することにいたしました。
私は今年の4月から学長に就任しましたので、昨年度学長であった鬼頭宏先生にお願いして、皆さんへのメッセージを預かっています。まず、それをお聞きください。

鬼頭宏先生からです。

2020年度入学生の皆さんへ
2020年度入学の皆さん、静岡県立大学へのご入学を改めてお祝いします。
昨年の春は、新型コロナウイルス感染症の流行が拡大し始めたところで、まだ病気の性質がよく分からず、非常に神経質になっていました。だんだん、どうすればこの感染症を防ぐことができるかが分かってきました。またようやく、日本でもワクチンの注射が始まりました。そこで今年は、3月の学位授与式にならい、万全の体制で入学式を執り行うことになりました。昨年度の入学生の皆さんにも集まっていただき、1年遅れの入学式を開いて、改めて入学をお祝いすることとしました。静岡県立大学でともに学ぶ仲間、先輩たち、そして教職員との絆を深めていただく機会にしていただきたいと願っています。
1年間、皆さんは多くを遠隔授業で学び、サークル活動に加わることもままならず、不便で不満足な時間を過ごさなければならなかったことと同情します。もっとも、困難な状況の中にあっても、皆さんは、感染症と社会の問題、遠隔講義やリモート・ワークなど、将来の安全、安心な社会のあり方について学ぶことも多かったのではないでしょうか。
大学はできる限りの学習支援、経済的な支援に務めたつもりです。先輩の学生諸君は、率先してキャンパス・ライフの向上に努めてくれました。学生交流のためのポータルサイトの立ち上げ、食材の配給、あるいは中止になった大学祭の剣祭に代わるオンライン・フェスティバルの企画などです。
中止になった昨年の入学式は、任期を終えて退任する私にとって、最後になるはずの入学式でした。本日は尾池新学長のもとで1年遅れの入学式を開催していただくことができました。未来の社会を担う皆さんです。これ機に、改めて静岡県立大学の一員であることを自覚して、これからの学生生活をより豊かで充実したものにしていただきたく願っています。
2021年4月8日  前学長 鬼頭 宏

以上が鬼頭宏先生からお預かりしたメッセージです。

静岡県立大学学長 尾池和夫


(2021年4月12日)

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