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バングラデシュと日本の環境問題を考える国際シンポジウムを開催


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食品栄養科学部の物性化学研究室は4月17日、草薙キャンパスで国際シンポジウム「Environmental issues and future developments in Bangladesh and Japan」を開催しました。本シンポジウムは、バングラデシュと日本が直面する深刻な環境問題について、専門家による講演と関連政策の情報共有を通じて、相互理解を深め、解決策を探ることを目的として企画されました。

まず初めに、大学院薬食生命科学総合学府の雨谷敬史・環境科学専攻長が開会のあいさつと開催趣旨を説明し、続いて3名の専門家による講演が行われました。
登壇者一人目のカウサー・アーメド氏(ダッカ大学・教授)は、バングラデシュにおける河川及び土壌の重金属、特にヒ素を中心とした汚染について話題を提供しました。さらに、同氏が近年取り組んでいるプラスチック汚染や海洋マイクロプラスチック汚染(マリンデブリ)に関する現状とその問題の複雑さについて分かりやすく解説し、参加者の関心を高めました。
続いて、益永茂樹氏(横浜国立大学・名誉教授)が、PFOAやPFASなどの有機フッ素化合物の毒性と分析方法、規制の課題について講演しました。フッ素化合物の環境への影響と人体へのリスクについて詳しく説明し、聴衆の理解を深めました。
最後に、サティヤジット・カルマカル氏(バングラデシュ政策計画局・首席秘書官)から、ODAやJAICAを通じた日本とバングラデシュの交流と環境問題解決に向けた協力関係の重要性について講演があり、両国の歴史的な友好関係と、環境問題解決に向けた共同研究や情報交換の重要性を強調しました。

講演後には、バングラデシュ海洋研究所のサンタナ・ラニ・ダッタ氏やセーマ・ラニ氏をはじめ、多くの学生から活発な質問が寄せられました。バングラデシュにおける重金属汚染以外の環境問題や、環境政策の優先順位の決め方など、幅広いテーマについて議論が展開され、専門家と参加者の間で深い理解が共有されました。活発な質疑応答が行われたことより、研究面のみならず教育面においても有意義なシンポジウムとなりました。

最後に、カウサー氏より閉会の言葉があり、今後も継続した情報交換の重要性が指摘され、当該シンポジウムの目的の一端が達せられたとともに、継続したシンポジウムの開催の必要性が参加者間で再確認されました。

カウサー氏による講演の様子

益永氏による講演の様子

サティヤジット氏による講演の様子

質問をする参加者

記念撮影

【関連リンク】
物性化学研究室のホームページ
http://dfns.u-shizuoka-ken.ac.jp/labs/phychem/(研究室サイトへリンク)



(2024年4月23日)

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