薬学部分子病態学分野の刀坂泰史准教授、森本達也教授らの研究グループは、心不全に伴う心筋細胞肥大における遺伝子発現制御メカニズムを解明しました。本成果は、生物医学分野において権威のある国際雑誌『Journal of Biomedical Science』(Journal Impact Factor: 12.1)に7月6日付けで掲載されました。
慢性心不全は高血圧や心筋梗塞によって生じる予後不良の慢性疾患です。心不全の進行において、心筋細胞が肥大し、その収縮力が低下することがわかっています。心筋細胞肥大の際には、特定の遺伝子の発現が亢進することが知られていますが、その制御メカニズムは不明です。本研究では、アルギニンメチル化酵素(PRMT5)が、ヒストンアセチル化酵素の活性化を通して心筋細胞肥大に関連する遺伝子の転写を制御していることを示しました。PRMT5を阻害する化合物が心不全に対する新たな薬物治療法となる可能性が期待できます。
<掲載された論文>
「Cardiac-specific overexpression of PRMT5 exacerbates pressure overload-induced hypertrophy and heart failure」
Yasufumi Katanasaka, Yoichi Sunagawa, Ryoga Sakurai, Mikuto Tojima, Ryuya Naruta, Yuya Hojo, Yuto Kawase, Toshihide Hamabe-Horiike, Kiyoshi Mori, Koji Hasegawa, Tatsuya Morimoto
<掲載誌>
Journal of Biomedical Science
https://jbiomedsci.biomedcentral.com/articles/10.1186/s12929-025-01162-6(外部サイトへリンク)
慢性心不全は高血圧や心筋梗塞によって生じる予後不良の慢性疾患です。心不全の進行において、心筋細胞が肥大し、その収縮力が低下することがわかっています。心筋細胞肥大の際には、特定の遺伝子の発現が亢進することが知られていますが、その制御メカニズムは不明です。本研究では、アルギニンメチル化酵素(PRMT5)が、ヒストンアセチル化酵素の活性化を通して心筋細胞肥大に関連する遺伝子の転写を制御していることを示しました。PRMT5を阻害する化合物が心不全に対する新たな薬物治療法となる可能性が期待できます。
<掲載された論文>
「Cardiac-specific overexpression of PRMT5 exacerbates pressure overload-induced hypertrophy and heart failure」
Yasufumi Katanasaka, Yoichi Sunagawa, Ryoga Sakurai, Mikuto Tojima, Ryuya Naruta, Yuya Hojo, Yuto Kawase, Toshihide Hamabe-Horiike, Kiyoshi Mori, Koji Hasegawa, Tatsuya Morimoto
<掲載誌>
Journal of Biomedical Science
https://jbiomedsci.biomedcentral.com/articles/10.1186/s12929-025-01162-6(外部サイトへリンク)